
マスコミは、未来歴史研究所の研究員チームが未知の神殿を発見した、と報道した。
埋蔵品については、まだ公表されていない。
神の部屋で発見された石箱は、ジョーとカクマが務める未来歴史研究所へ運ばれた。

カクマ:「それにしても、ものすごい頑丈に閉じられているな。」
ジョー:「後世にも絶対に秘密にする、という強硬な意思の現れのなのだろう。」
カクマ:「秘密のまま、永遠に安置されるべきもの・・・」
ジョー:「それが何であっても迷うことはない。それを明らかにすることが、我々の仕事だ。」
カクマ:「そうだな。」
ジョー:「よし、まずはX線検査だ。」

その日の夕方、カクマは、高校の同窓会に参加する。
同窓会には、クラスメイトだった、ある女性が来ていた。
彼女の名前は、「コウ」。
彼女は、大学の教員として、言語解析の研究をしている。

彼女の研究テーマは、言語表現に隠された深層心理の解明である。
彼女は、心を込めて書かれた文章には、表現以上の魂が宿ると信じていた。
カクマは、彼女の信念に魅かれた。

カクマは、考古学が人類の未来を拓くという思いを熱心に語った。
彼女も、彼の思いに賛同した。
二人が仲の良い友達に戻るのに、時間はかからかった。
ほどなく同窓会は閉会になり、ふたりは、再会を誓い合う。